私の父は本が大好き
家を建てるときに初めに書斎のイメージを伝えたらしい
子どもたちが皆大きくなった今、
書斎には父の本と子どもたちが読んだ絵本がたくさん置いてある
1ヶ月ほど前に実家に帰った時に
書斎に忍び込んでみた
本当にたくさんの本
マンガもあるし新書も小説も
難しそうな本も絵本もたくさんある
この本が父を作ってきたんだなぁと思った
私の父はいわゆる昭和の親父
子育ても家事もして、家族に優しくてというタイプではない
母は本当に苦労していたし、
今からでも離婚したっていいじゃん、とつい言ってしまいそうになることもある
嫌いだけど嫌いになりきれない父
そんな父の血肉になっている本
私の活字好きは父の血だと思う
活字を見ていると心が落ち着く
不安になると何かを読みたくて堪らなくなる
父が不機嫌で怖い時、本を読んで落ち着いている自分は紛れもなく父の子だなと思って
自分を嫌いになりそうだった
でもやっぱり活字が好きだ
小5のときにクリスマスプレゼントに
祖父がプレゼントしてくれた
あの本を読んだ時の胸の高鳴りといったら!
恋をしても、部活で大会に出ても、
試験の合格発表でも、
あんなに胸がドキドキしたことはない
今でも読み返すとドキドキするくらい
この胸の高鳴りは
どうやら父も知っているらしい
私は父の子なんだなぁ